インテグラルなセラピーへのブログ

インテグラル理論に基づく成長と覚醒への癒やしと学びに繋がるお話し

治療の解像度を上げる~世界をクリアにするための地図~

整体手技フェスタと言うのがありまして、
そこで発表する内容をここであげてみます。


現代の治療家の問題

専門性を重視する業界でも

基本書籍や動画などを見ていても

・簡単に説明しろ
・難しい言葉は使うな
(小学生でもわかるように)
・誰にでも分かるようにしろ

など
万人受け狙いのコンテンツを目指す傾向にあると思ってます。


わかりやすく言えば
どの年齢でも、経験の有無を問わず、

入り口を広くしようとする試みがありました。

(某マーケティング会社の教材とかまさにそう)


正直ビジネスの成功や個を排除した組織作りを目指すなら良いのでしょうが

それが通用しない場面があることも知っておいた方がいいです。

 

それは

自分自身が探求や極みの道に入る時

です。

 

そもそもですが
職人と言われる
技術系セラピストや治療家が
治せない、わからないなどの
問題をよく見かけます。

 

具体的には

 

・患者の状態やニーズを正しく把握できていない
・適切な治療法や手法を選択できていない
・患者とのコミュニケーションがうまくいっていない
・自身の技術や知識が不足している

 

大抵はより経験や勉強を続ければ解決すると言われますが、

(要は努力すれば何でも解決すると)
インテグラル理論からするとその見方に一つ注意を警鐘を鳴らしたい所です。


なぜかというと
どれだけ多く経験を積んでも
どれだけセミナーや書籍を学んでも
ある部分が抜けていれば
上記の問題の解決策がズレる事があるからです。


ではそのある部分とは

解像度を上げる

という点です。

 

解像度について

 

解像度とは
パソコンやスマホの画面の
面積に対しての画素数ですが、
要は
くっきりと物事が把握できれば
解像度が高く
ぼやけた印象や対象の把握が曖昧だと
解像度が低い
と言われます。


殆どの(アンバーの)人は
約束された規律や集団の常識に従った経験や学びを積むだけで解像度が上がると思うでしょうが、
それは解像度の一つないし二つの要素しか包まない可能性があります。

解像度には
「深さ」「広さ」「構造」「時間」
とあります。


恐らくこの全てを意識して
セミナー作りや書籍の出版を意識してる方は少なく
ましてや受け手となるとより少なく狭くなりがちになります。


そして冒頭で記載した
「簡単にしろ」だと深さを犠牲にしたり
「難しい言葉を使うな」だと広さ潰して単純な狭さを要求するなど
本来の解像度を自分たちのキャパにあわせて粗くさせられているのが現状です。


だから
過度な単純化かつ簡易化の結果
多様ないし深い理解ができなくなり
柔軟な対応や正確な理解から遠ざかり
本来の癒やしやジョブを遂行できないことが考えられます。


ここにかいてある内容は
世間の常識とされがちな
難しい事を簡単にするノウハウを学ぶのではなく、
プロらしく複雑なものを複雑なままに捉えるための
思考術を伝える事にしました。


次回は解像度を構成する
「深さ」「広さ」「構造」「時間」
についてフェスタでは
話しきれない部分を記載していきます。

 

ちなみに参考書籍はこちら

解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法